なんとなく日記

メインのブログでは書かない/書けない話をのんびりと書きます。

大聖堂、聖書、ウィザードリィ

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ケンフォレット著の「大聖堂」。600ページの文庫本3冊、一気読みした。それぐらい面白かった。

12世紀ごろのイギリスで大聖堂の建築に携わる人々の物語。(後で知ったが)史実とフィクションを巧みに混ぜている。ただ、中世の人々の生活、価値観、こんなんだったんだーと思える。えげつないところがあって読み進めるのが嫌になる時もあったけど、息もつかせぬ展開でサイコーに面白かった。

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この本を読む際には、絵本「中世の大聖堂」を傍らに置いて読むことを勧める。小説の中には大聖堂建築の専門用語がばんばんでてくる。「フラングバットレス」が…「クリアストーリ」が…何のことかよくわからず、あんまりイメージがわかない。その都度ぐぐるのもありだが、大聖堂建築について豊富なイラストを用いて情報がまとまっているこう言った本を持つのもまたいいかと。

大聖堂に興味を持ったのは子供の頃から遊んでいたウィザードリィがきっかけ。当時は大聖堂のことなんてなんとも思わなかったけど、大人になってからも中世を舞台にしたその種のゲームで遊ぶことがあった。その中でヨーロッパの中世の城とか大聖堂とかに興味を持つようになった。

もしもウィザードリィの世界が実在していたらどの時代だったんだろう?

そう考えて中世の生活や城や大聖堂の本を読み漁るようになった。中世も中期〜後期あたりになってくると洗練され、いかがわしさとかおどろおどろしさがなくなって来る。まだヨーロッパも森が深く小さな国々が領地を争って混乱してて、ひょっとしたら魔女とか魔法とか信じられたかもしれない時期・・・中世初期の12世紀ごろかな、と想像する。その頃の大聖堂はロマネスクからゴシックに様式が切り替わっていく。

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西洋の絵画や建築を知りたければ聖書を読んだ方がいいという認識に達して聖書を買って来た。絵画では聖書の一場面を描くことが多いし、大聖堂のステンドグラスも聖書の一場面が描かれることが多い。大聖堂は、貧者(字が読めない人)の聖書だという言われ方もする。一応、言っておきますが私はキリスト教徒ではないですm(_ _)m。

聖書読破してゴシック建築初期(12世紀前半?あたり)の大聖堂・・・サン・ドニ大聖堂とかシャルトル大聖堂とか観に行ってみたい。ケルン大聖堂も魅力的だけど、、、あれはだいぶ近代な感じがする(塔のうちのひとつは前世紀になって完成している)。