なんとなく日記

メインのブログでは書かない/書けない話をのんびりと書きます。

ユトリロ回顧展に行ってきました

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姫路市美術館でやってるユトリロ回顧展。行って来ました。

日曜美術館で紹介されてるのをみて、いてもたってもいられなくなって飛び出してきた、ぐらいの勢いで見てきた。何がそんなに気になったかって、この人の「白の時代」と呼ばれる、パリの風景を白っぽく描いた色を抑えた感じの風景画が、幸薄い感じで、印象派後期で、なんとなく、ピン!とくるものがあった。この人の複製画もあわよくば欲しい!ぐらいに思った。

今回、ユトリロという人を初めて知った。白っぽいというか青っぽいというかの教会やパリの街の風景画を一目見て「これだ!」と思った。あとで印象派後期の人、生い立ちが不幸だ、という説明をきいて「ああ、やっぱり印象派なんだ」とか「ああ、やっぱり幸薄い感じが絵に出てるんだ」と思って嬉しくなった。幸薄い感じを好むって私もどうかしてるんだと思うけど、まあ、どうかしてるんです(笑)。ゴッホも大好きなんですが、ひどく不幸な生い立ちですよねえ。

さて美術館ですが、ある日曜日の昼過ぎっていう、なかなか悪くない日なのに、美術館は適度に人が少なくて、ほんとにゆっくり観れました。まずはざっと適当に全部の絵を見て回る(説明文も全部ざっと読む)。その後に真剣に見て回るのですが、アルコール依存の治療のために書き始める最初の頃は普通の綺麗な風景画ですよ、それがある時から、建物も空も白っぽい時が2年間だけある。1912〜1914年辺りの絵だったと思います。その頃の教会の絵とか、パリのノルヴァン通りの絵とか、その辺の5枚ぐらいがビビビッ!と来る。その中でも特に「可愛い聖体拝受者」と「ノルヴァン通り、モンマルトル」が特に私のツボにハマった絵で、「ノルヴァン通り…」はちょうど絵の前にベンチがあったので座ってしばらく見てた(それぐらい美術館は空いていたのです)。

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可愛い聖体拝受者(チラシに載ってるのを撮りました)。

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ノルヴァン通り、モンマルトル(チケットをスマホで撮りました)。

うーん、これなら複製画買ってもいいと思える絵。こういう絵にずっと出会いたかった!本当にこの展覧会は当たりでした^^。

ノルヴァン通り、モンマルトル」の絵ですが、絵の説明では、この通りにある「ル・コンスラ(Le Consulat)」というレストランはピカソ、ゴッホ、ロートレック、モネなど、そうそうたる画家が通ったレストランで・・・とある。また、美術館ショップにおいてあるユトリロの本をパラパラめくってみると、通りもレストランも同じく存在しているみたい。これはもうパリに行ってこれと同じ画角の写真を撮ってきて、そのレストランも体感したいぐらいのレベルですわ。

というわけで前々からいつかはヨーロッパの大聖堂を見て見たいと思っていたので、その時にこの絵のところにも行きたいという目標ができたのであります。

絵のほうですが、「白の時代」と呼ばれる時代はまだ続くのですが、その先の方になると、オレンジの屋根の家が風景に入ったりして、どうもほんまに白っぽくて、幸薄い感じの絵は1912〜1914年だけのように感じられます。その先の絵も悪くはないのですが、私の一番のお気に入りは白の時代のものなのです。